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意外に遅れている日本の介護の現状
日本という国は、不況と言われている現在においても、やはり先進国の中でトップの経済大国を維持しています。
当然のことながら、医療の分野においても世界でトップレベルの知識と技術があるので、日本国民の平均寿命というのは、右肩上がりとなっています。保険適用外である先進医療の研究もどんどん進んでいて、あらゆる病気の完全治癒率もアップしています。
ですが、これだけ医療が進歩している日本でも、不思議なことに介護の分野となると、先進各国の中でも下位レベルに位置しているという現状があります。
その理由の一つに『介護ロボットの普及率』があるのですが、これは先進各国の中でも最下位レベルと言われています。なぜこれほど進んでいないのかというと、一つには日本が持つ独特の文化にあるそうです。
つまり『介護をロボットに任すのは温かみがない』といったことがあるようです。
介護現場での介護職員の過酷な労働環境
欧州やアメリカなどでは、介護用のリフトなど、いわゆる介護ロボットを積極的に普及させていて、現場で働く介護職員の負担を可能な限り減らしているようです。
対して日本の介護現場の現状となると、介護用リフトの普及率は1桁台で、ほぼ全てを人の手によって行っているのが現状です。そのため、職員の負担が増える一方となり、腰痛を発症してしまい、満足な介護が出来なくなるという現実があるようです。
要介護高齢者が増える一方で、国からの予算は少なく、施設自体の運営にも影響が出ています。マスコミも、なぜかこういった現状を報道しないので、ほとんどの人が介護現場の実態を知らずにいます。
一説には、日本の介護システムというのは数年後には破綻してしまう、とまで言われているくらいです。
これは、本当に他人事ではなく、そう遠くない将来に自分にも降りかかってくる問題なので、この国の未来がとても心配になってきます。
私の身内が入っている介護施設
現在、私の身内も施設に入っています。私の祖母の妹で、私から見ると《大叔母》にあたる人ですね。
大叔母が入っているこの施設は、病院が運営している介護施設で、完全看護のシステムをとっています。近くに身内がいない高齢者にとっては非常に有り難く、私たち身内にとっても、すごく助かります。
どういったところが有難いか、いくつか挙げてみたいと思います。
①病院と介護施設が併設されている
通常の介護施設の場合、例えば、病気や怪我などで治療が必要となったときに、わざわざ病院まで連れて行かなければいけません。さらに、もし入院となると、一旦その介護施設から出るという形になるので、退院のときに再び入所できる施設を探す必要があります。
私の大叔母が入っている施設は、病院との併設なので、もし病気や怪我などがあってもすぐに医師に診てもらえる安心感があります。もし入院が必要な状態であっても、元が病院なのでそのまま治療してもらえます。
これは、身内にとっては非常に有難いことなんです。
②24時間の完全介護というシステム
もし、個人で高齢者の介護を行った場合、どう考えても24時間付きっきりで見ることは不可能です。
施設に入所すれば、24時間の介護はありますが、そこにプラスして看護師や医師もいるとなれば、身内にとってこれ以上の安心はありません。もし、何かあればすぐに連絡してくれるので、私たちにとっては非常に有難いことです。
③様々な手当を適用してくれる
国や市が施行している様々な高齢者用の手当が、全て適応される施設なので、私たち身内の負担が本当に少ないんです。
施設によっては、月に何十万円という高額な費用を払わなければならないのですが、私の大叔母が入っている施設は、病院も併設されている上に、驚く程に支払い金額が少額なんです。
身内が要介護状態になったとき、本当に金額というのは切実な問題で、綺麗事などは言ってられません。
日本は介護制度自体が崩壊しつつある
私の大叔母の場合、現在ある様々な手当を受けることによって、こちらの負担は非常に軽く済んでいます。
この先、高齢化社会はどんどんと進んでいき、現役世代1人で4人の高齢者を支えなければならない時代になっていきます。こうなってしまうと、当然ですが介護方面の財政は逼迫して、全ての要介護者が介護を受けることができない世の中になってしまいます。
国もいろいろと考えてくれているのでしょうが、私たち1人1人も、真剣に高齢者介護のことを考えていかなければならないところに来ていると言えるでしょう。
あとがき
今回は、高齢者介護のことについてお話しましたが、いかがだったでしょうか。
現在、私は大叔母の入院している施設に、月に1度の頻度で顔を出しています。幸いなことに、頭はしっかりしているので、痴呆などの心配はありません。ただ、今現在は歩くことが出来ない状態なので、しっかりとリハビリに励んでもらいたいと願っています。
実の娘が1人いるのですが、どこにいるのか分からない状態でして、訪れるのは私だけという寂しい現状です。
大叔母には、なんとか頑張って元気になり1日でも早く退院してもらいたい、と思っている今日この頃です。
それでは、今回はこの辺で。