個人で家電を廃棄する手続きの流れ

家電リサイクル

個人での家電廃棄は結構な手間

家電品を買い換えた場合、新しい家電品を買った販売店が引き取ってくれますが、これには別料金がかかりますよね。つまり、家電品を廃棄するには『家電リサイクル法』によって手続きをしなければならないんです。

販売店が引き取ってくれた場合であれば、私たち消費者は何もする必要はなく、ただ購入の際にリサイクル料金だけを支払えば、あとは業者さんがやってくれます。

ただ、この一連の手続きを個人で行った場合、少々面倒な手続きを踏まなければなりません。

あまり居ないとは思いますが、もし個人で家電を廃棄することがあった場合に備えて、今回は、家電廃棄の個人手続きについてお話していきたいと思います。

私が個人で廃棄したブラウン管テレビ

今回、私は長年愛用してきた2001年式のブラウン管テレビの廃棄手続きを行いました。

普段からテレビをあまり見ない私なんですが、今回、知り合いから液晶のテレビを譲っていただいたので、愛用してきたブラウン管テレビを個人で廃棄することになったんです。

今回、自治体への問い合わせから、廃棄するテレビを業者へ持ち込むところまでを、個人でやったのですが、とにかく面倒極まりない作業でした。その面倒な一連の作業を説明していきます。

もし、あなたが個人でテレビを廃棄する場合には、ぜひ、この記事を参考にして手続きを進めて頂きたいと思います。

対象廃棄物を把握することから

家電のリサイクルには、対象となる廃棄物(家電4品目)というものがあります。まずは、この4品目を見てみることにしましょう。

①エアコン

エアコンの対象廃棄物は以下の6種類となります。

  • 壁掛け型のセパレート型
  • 壁掛け型のガスヒーターエアコン
  • 壁掛け型のハイブリッドエアコン(石油・ガス・電気併用エアコン等)
  • マルチエアコン(室内機は壁掛け型・床置き型)
  • 床置き型のセパレート型
  • 床置き型のハイブリッドエアコン(石油・ガス・電気併用エアコン等)

廃棄対象外のエアコン

上記の6種類が対象品となるのですが、もちろん対象外のエアコンも存在するので、以下に挙げておきます。

  • 天井埋め込み型のエアコン
  • 壁埋め込み型のエアコン
  • 天吊り型セパレート型

これら3種類のほかに、ウィンドファン・冷風機・冷風扇・除湿機・パッケージエアコンなども対象外の製品となります。

②ブラウン管式テレビ

ブラウン管式テレビの対象品は、以下の3種類があります。

  • ブラウン管式テレビ
  • ブラウン管式VTR内蔵テレビ
  • ラジカセ一体型テレビ

これら以外に『ワイヤレスリモコン・着脱式付属専用スピーカー・外付けコインボックスを取り外したテレビ本体』が対象の廃棄物となります。

ブラウン管式テレビにも対象外となるものがあるのですが、液晶テレビも含めて《テレビ》という扱いになるので、対象外品は液晶テレビとまとめて挙げたいと思います。

③液晶テレビ・プラズマ式テレビ

液晶・プラズマ式テレビの対象品は、以下の3種類となります。

  • 液晶・プラズマ式テレビ
  • 液晶・プラズマ式HDD・DVD等内蔵テレビ
  • チューナー分離式テレビ

上記の3種類が対象品となります。この他、ブラウン管式テレビと同様に『ワイヤレスリモコン・着脱式付属専用スピーカー・外付けコインボックスを取り外したテレビ本体』も対象廃棄物となります。

廃棄対象外のテレビ

テレビは、以下のものが対象外の廃棄物となるので、手続きの際には注意して下さい。

  • チューナー無しのディスプレイモニター
  • パソコン用ディスプレイモニター(チューナー付きを含む)
  • プロジェクションテレビ
  • 携帯用液晶テレビ
  • 車載用液晶テレビ

上記の5種類が対象外となっていますが《建築物に組み込むことができるように設計された液晶式テレビ》も対象外の廃棄物となるので注意して下さい。

④冷蔵庫・冷凍庫

まず冷蔵庫の対象廃棄物は以下の3種類となります。

  • 冷蔵庫
  • 冷凍冷蔵庫
  • ワイン庫(ワインセラー)

これら3種類以外に保冷庫・冷温庫も含まれますが、この2つに関しては『冷却や制御に電気を使用するもの(ガス等の併用も含む)』に限られます。

次に、冷凍庫の対象廃棄物ですが、以下の3種類となっています。

  • チェスト型
  • アップライト型
  • 引き出し型

冷蔵庫・冷凍庫に付属しているもの等も廃棄対象物となるので、具体的なものを以下に挙げておきます。

  • 商品同梱の付属品(製氷皿・棚・野菜カゴ等)
  • 吸収式冷蔵庫(冷媒にアンモニアを使用)
  • ペルチェ素子方式冷蔵庫(一部メーカーでは『電子冷蔵庫』)

廃棄対象外の冷蔵庫・冷凍庫

以下の4種類が対象外の冷蔵庫と冷凍庫になります。

  • 業務用保冷庫
  • 保冷米びつ
  • ショーケース(店舗用)
  • 冷凍ストッカー(店舗用)

この他に『取扱説明書等の印刷物・ホテル用システム冷蔵庫(課金式)・冷水機・製氷機』は廃棄対象外となります。

⑤洗濯機・衣類乾燥機

洗濯機の対象廃棄物は以下の3種類です。

  • 洗濯乾燥機
  • 全自動洗濯機
  • 二層式洗濯機

乾燥機に関しては、電気衣類乾燥機(ドラム式)・ガス衣類乾燥機の2種類が対象廃棄物となります。この他に『商品同梱の付属品(洗濯カゴ等)・外付けのコインボックスを取り外した洗濯機と衣類乾燥機』も対象廃棄物として扱われます。

廃棄対象外の洗濯機・衣類乾燥機

  • 衣類乾燥機能付き布団乾燥機
  • 衣類乾燥機能付きハンガー掛け
  • 衣類乾燥機能付き換気扇
  • 衣類乾燥機能付き除湿機
  • 衣類乾燥機能付きハンガー

上記の5種類は、全て廃棄対象外のものとなりますので、手続きする際には注意して頂きたいと思います。

対象物を廃棄する手続き

対象廃棄物を把握したら、まずは郵便局で『家電リサイクル券』を購入しなければなりません。家電の種類によって金額が違っており、さらに、一度払ったお金は絶対に戻ってこないので、間違って高い金額を払ってしまうと大損することになってしまいます。購入前に必ずメーカーと製品の型番を把握しておきましょう。

メーカーコードと製品コードを確認する

製品のメーカーと型番を用意して『家電リサイクル券センター』に問い合わせます。電話番号は公式ホームページで確認して下さい。

こちらで、メーカー名と製品の型番を告げれば、必要な2つのコードを教えてくれるので、忘れないようにメモしておきましょう。金額も聞けば教えてくれます。

郵便局で家電リサイクル券を購入

近くの郵便局で家電リサイクル券が購入できます。特定郵便局でも購入は可能なので、わざわざ本局に行く必要はありません。

郵便局で、さきほどメモした2つのコードを告げると、振込用紙への記入の仕方を教えてくれるので、丁寧に記入します。リサイクル費用に手数料をプラスした金額を窓口で払えば、家電リサイクル券がもらえます。

廃棄業者へ廃棄対象物を持っていく

事前に、市役所などに電話をかけて廃棄業者を聞いておきましょう。

役所に登録している業者を紹介してくれるので、そこまで自分で運ぶことになります。これが個人で家電を廃棄する作業の中で最も面倒な作業と言えます。ですが、自分で運ぶことで余計な出費を抑えることができるので、運べる方は自分で持っていくことがベストと言えます。

ただ、車を持っていない方や高齢者の方などは、出費は大きくなりますが、個人で廃棄することはせずに回収業者に任せるのが賢明だと思います。

あとがき

今回は、家電の個人廃棄の手続きと作業についてお話しましたが、いかがだったでしょうか?

家電リサイクル法という法律ができてしまったので、個人で家電を処分するのが本当に面倒な時代になってしまいました。地球環境を守るためには仕方ないことだと思いますが、正直言って大変です。

環境保護は良いのですが、リサイクルに関しては、もっとみんなに分かりやすい告知をするなど、行政も工夫をして頂ければと思います。

これでは、ご高齢の方などは対処しにくいkとが多いので、環境と同時に一般人に分かりやすい手続き方法を考えてほしいですね。ま、あくまでも希望としてですが。。。

それでは、今回はこの辺で。