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宇宙とはどのくらいの大きさなのか
残念ながら、現在の人類の英知を持ってしても、宇宙の大きさや形を明確にすることは不可能です。
ただ、仮説として認識している宇宙の大きさで言えば、約137億光年ということになります。これは、アインシュタインの相対性理論により導き出された答えです。
宇宙は、今から137億年前に誕生しています。その誕生以来、宇宙というのは常に膨らみ続けているのですが、『どんなものでも光の速さを超えることは不可能」という相対性理論から、今現在言えることは『宇宙の大きさは137億光年以上』となります。
実際の宇宙の大きさとなると、137億光年を遥かに超えているのかもしれませんね。
太陽系・銀河系の大きさから見てみる
宇宙の大きさと言っても、あまりに広大すぎるので、まずは私たち人類が住んでいる太陽系、そして太陽系が属している銀河系の大きさから見てみましょう。
①太陽系の大きさ
太陽系には、恒星である太陽と《水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星》の8つの惑星から成っているのは、みなさんご存じのことと思います。
この太陽と、太陽から最も外側を公転している海王星までは、約44億9,825万2,900キロメートルという途方もない距離があります。秒速で約30万キロメートルの光でさえ、約4時間もかかってしまう距離なんですね。
太陽系だけを見ても、気が遠くなるような距離です。
②銀河系の大きさ
私たちがいる太陽系というのは、銀河系の中心から遥かに離れたところに存在しています。
太陽系の8つの惑星が、太陽を中心に公転しているように、太陽系も銀河系の中心を軸にして公転しています。その期間はなんと2億5,000万年!
私たちのいる太陽系は、2億5,000万年もかかって、ようやく銀河系を1周できるということです。太陽系の大きさだけで、気が遠くなりそうになっていたのがバカバカしくなるほどの広大さですね。
この時点ですでに想像を絶する数字が出ていて、もう呆れ返ってしまいます。
広大な銀河系でさえ米粒に満たない
あまりのスケールの大きに驚いてしまう銀河系ですが、宇宙全体から見るとさらに驚きの事実があるんです。
実は、この宇宙空間で私たち人類が認識している数だけでも、なんと約1,700億個もの銀河系が存在しているということなんです。しかも、この数字はあくまでも、我々人類が認識しているだけの数であって、実際にはその何十倍、何百倍もの数の銀河系が、宇宙空間には存在していると言われています。
宇宙全体から見れば、銀河系でさえも、米粒に満たない大きさになってしまうんです……これが全て自然なのですから驚きですね。
もう、壮大という言葉では言い表せないほどのレベルになってしまいました。
銀河系とは1種類だけではない
さて、話のスケールがあまりにも大きくなったので、ここで少し方向を変えてみましょう。
私たちが一口に銀河系と言っているものは、実は1種類ではない、ということをご存知でしょうか?
実は、銀河系というものは《4種類》存在しているんです。
①渦巻銀河
銀河の中央に回転楕円体の形をした部分(バルジと呼ばれるもの)があり、その周囲に円盤部(ディスク)を持っている銀河のことをいいます。
②レンズ状銀河
渦巻銀河と同じく、中央に回転楕円体をした部分(バルジ)の構造はあるのですが、円盤部(ディスク)を持っていない銀河のことをいいます。
③楕円銀河
単純な回転楕円体の形をしている銀河で、これといった内部構造を持っていない銀河のことをいいます。
④不規則銀河
上記の3つの銀河の、いずれにも当てはまらない銀河のことをいいます。
上記の4つの種類があるんです。これを発見したのが、天文学者であるアレックス・フィリペンコという人で、銀河の色から《光のドップラー効果》と呼ばれるものによって発見されているんです。
銀河の色の分析は、あの有名な《ハッブル宇宙望遠鏡》によって出来たそうです。
これらの銀河を観測していくと、遠くにある銀河ほど膨張するスピードが早くなっていることから、宇宙自体が膨張し続けていることの裏付けとなっているんです。
ちなみに、私たちが存在している太陽系がある天の川銀河は、1番の渦巻銀河となります。
宇宙の正確な大きさを測ることは可能なのか
宇宙の大きさを正確に測る技術というのは、恐らく無理だろうと思われます。
というのも、この世の大原則として《光の速さを超えることはできない》ことが全てを物語っていると言えます。
仮に、宇宙の膨張スピードが光と同じ、あるいは、それと同等のスピードだった場合には、完全に不可能となってしまいます。
さらに、宇宙の形というのも分かっていません。円なのか、楕円なのか、四角なのか、三角なのか、はたまた歪な形をしているのか……その形によって計測の仕方も変わってくるはずです。
しかし遥か遠い未来、人類が人類を超える存在へと進化した場合には、もしかしたら希望はあるのかもしれませんね。
あとがき
今回は、宇宙の広大さについてお話しましたが、いかがだったでしょうか?
私たちが住む地球がある太陽系の大きさだけでも、気が遠くなるほどの距離がある、この宇宙という謎多き存在は、我々がまだ知ることのない未知の世界があることは間違いありません。
私たちが認識している世界は四次元の世界までです。ですが、一説には《この世は11次元》まで存在しているとも言われています。
これらが証明される日が来れば、あるいは、宇宙の謎も飛躍的に解明されるのかもしれませんね。
それでは、今回はこの辺で。